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| 〜 百人斬りでも千人斬りでも… 〜 |
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もし離婚するとしても、お互いに元気で、経済力もあり、すぐに次のパートナーがみつけられるくらいには魅力的になっている状態が必要だ。いまはしかし、彼はそんな状態ではない。そうでなければ、相手がそうなるよ
うに準備をしなくちゃ……。
「それがパートナーに対する仁義でもある」
そういうものだと、私は思った。
そういえば以前、彼がサラリーマンだったころ、よく原因不明の熱をだしたことがあった。その時私が働いていた会杜の社長がいったものだ。
「女性がはたらいたりすると、男性は気をひこうと思って熱をだしたりするから、時には彼にあまえたほうがよい」と。
男は頼られてこそ、やる気になるものだし、守るべき妻子がいてこそがんばってはたらくのだと。仕事上でどんなに落ちこんでも、愛すべき妻子の寝顔をみるだけでがんばろうという気になるものだ、といわれたのだ。
でも「わざと」甘えるなんて、私にはできない。
そこで、ひとがいちばん輝いているときというのはどのようなときかと、自分なりに考えてみた。たぶん、恋愛したり、何か新しいことに向かって燃えてわくわくしているときではないだろうか?
当時の彼は、仕事をやる気もないようだし、長年連れ添った女性と一緒ではおもしろいこともなかろう……、それならばだれかにあらたな恋心でも抱いたらどうだろう、と思ってみた。
そこで若い女性や魅力的な女性と会う機会を、私のほうでつくってみたこともあった。しかしどうも、まったくやる気がない、という感じ……。
あー、困った。もともと淡白なひとではあるけれど、それにしたってまだ42歳。あまりにも枯れ果てている。
夫が浮気性でこまっている女性も世の中には珍しくないかもしれないが、しかし反対に、あまりに枯れ果てすぎているのもこまりもの。浮気をするくらいのほうが覇気があっていいのではないだろうか、と当時の私は心底思った。だから、叫びたかった。
「浮気でも本気でも、なんでもしてくれ。百人斬りでも千人斬りでもなんでもしてくれー!」
なんとしてでも彼には、このどうしようもない家庭内ホームレス状態から一刻も早く脱してほしかったのだ。
とはいえ、とにかく父がいうように、本人が気づかない限りは改善しない。
そして本人に気がついてもらうためには、相手にばかりもとめるのではなく、パートナーである私のほうの生きかたも変えないことには、ダメかもしれないと思うようになってきた。
こんな彼にしたのも、すべて私がわるいのか・・・、
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